模型鉄道の標準軌間 2ページ


 では、何故零番軌間は優れて居るか?-----と云えば、之を一言にして申せば''車輛の大きさが実に手頃である。''と云うことです。その総体の大きさが、人間の気分とピッタリ合致する大きさだからです。実物の20メートル級のものにしても45センチ前後となり、車体の幅も前述の如く60mm程度ですから、在来の1/30、35mmの70cmX95mm程度に比較して遥かに小さく、実に小じんまりとしていて室内運転にも充分適する大きさです。この様に総体が小型ですから運転が容易であると共に、外観上各部にスキが出来ず、さして凝らない、かなり手を省いたものでも充分見られる物が出来上がるのです。之は初歩の方々にとっても、有難いことであると思います。-----と同時に、又腕の良い方々の精巧・精密なものを作るのにも適して居ます。第2〜6図は何れも海外における零番軌間の模型車輛でその精密なこと、一寸これが前述の如き寸法の物とは思えないでありましょう。然もこの様な精巧なものは各国の愛好家に依って次々と作られつつあるのです。

fig2第2図 7mmスケールで作られた英国型蒸気機関車
グレート ウェスタン鉄道の「キング ジョージ5世」

fig3第3図 1/4インチスケールで作られた米国形蒸気機関車
チェサピーク アンド オハイオ鉄道の「ミカド」形(2-8-2)

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