Ｐｒｉｍｅｘ、1988年-90年製造
ＰｒｉｍｅｘはＭａｒｋｌｉｎの第二ブランドです。
スーパーマーケットなどの量販店向けにパッケージを透明プラスティックフィルムに変え、中の製品が見えるようにした形で販売されていました。
当初のラインナップは、Ｍａｒｋｌｉｎの旧い金型を利用したものが中心で、初心者向けの廉価版Ｍａｒｋｌｉｎといった位置付けでした。
その中で1988年に完全オリジナルな製品が開発されました。
それが、このオリエント急行セットに代表されるブリキ製の車体を持ったティンプレートデザインの製品群です。
先頭の蒸気機関車（２３０Ｆ）はプラ製です。
客車は車体がブリキ製でディティールは印刷によって表現されています。
ドアも印刷です。
台車はシュリーレンタイプのプラ製で、ワゴン・リ後期のタイプをプロトタイプしています。
この木造寝台車では木目も印刷仕上げです。
シリーズ第二作はベルリンのS-Bahnです。
基本セットは2輌で、中間車はオプションでした。
車体の前面、側板と屋根の接続はティンプレート式に爪のはめ込みによっています。
1990年にはZugspitzBahnの電車が発売されました。
この他には2軸のレールバスが発売されましたが、それ以降はシリーズ追加はありませんでした。
そのうちにＰｒｉｍｅｘブランド自体が消滅してしまいました。
今一つユーザ層を絞り切れなかった商品構成が原因かもしれません。
Ｐｒｉｍｅｘ製品の一部は再びＭａｒｋｌｉｎブランドで発売されています。
しかし、このティンプレートシリーズは再版されませんでした。
このシリーズはＭａｒｋｌｉｎの隠れたレアアイテムかもしれません。