Ace Trains、1999年製
Ace Trainsは1995年に設立されたイギリスの会社で、HornbyのＯゲージティンプレートのレプリカを生産しています。
創設者の一人Allen Levy氏は有名な鉄道模型コレクターで、ロンドンのToy&Model
Museumの創設者でもあります。（この博物館は90年代後半に閉鎖され現存しません。）
さて、ここで紹介する５輌の客車のセットは、Merseyside
Express setとして発売されたものです。Ace
Trainsの製品はすべて１ロットしか生産しませんが、中でもこのセットは限定数300セットとして昔のHornbyの構造を忠実に複製したものです。
車体はブリキ製でリトグラフ印刷を英国で行ない、最終組立はインドのマドラスの工場で行っています。
荷物・三等合造車
客車の窓はリトグラフ印刷によって表現されていて、抜いてありません。
三等車
一等・三等合造車
一等・食堂合造車
一等車
幌は別売の他社製品を使用するようになっているので、製品には付いていません。
台車はダイカストのサイドフレームが可動するようになっています。
写真の車輪は製品のものではなく、Coarse Scale規格の二線式用に交換したものです。
これによって三線式のハイフランジ用レール以外に二線式のスケールレールも走行することができます。
後ろが製品の車輪、手前が交換用の二線式車輪です。
今回使用した二線式車輪はイギリスのHome of
O gaugeが生産しているもので、Ace Trains用のCoarse
Scale規格ですので、そのまま交換できます。
ただこの車輪は鉄製なので錆やすいです。作例では、黒染めした後に椿油で磨いてあります。
取付時には軸受けにセラミックグリスを塗布しました。
JORC関西の運転会にて
半径１ｍの急曲線上では、このショーティーにデザインされた客車が、列車編成としては丁度良いサイズであることがよくわかります。
ティンプレートの客車は美品で現存しているものが少ないので、このようなレプリカは非常にありがたいものです。
なお、Ace Trains製品は英国でも人気があるので、輸入する場合タイミングよく注文しないと入手が困難です。
私は、東京のメディカルアートに依頼しました。
個人輸入と比べても殆ど割高にならずに希少品を探してもらえるので、英国型に興味がある方にはお勧めの模型店です。